JRAは1月8日(火曜)、『2018年度JRA賞馬事文化賞選考委員会』を開催し、受賞者を決定しましたのでお知らせいたします。
受賞作
「競馬と鉄道 あの“競馬場駅”は、こうしてできた」
受賞者
矢野 吉彦氏
受賞者プロフィール
1960年東京都生まれ。早稲田大学卒。83年に文化放送に入社し、主にスポーツ番組を担当。89年からフリーとして活動。プロ野球を始め様々なスポーツ実況を担当。テレビ東京系競馬中継番組『ウイニング競馬』のレース実況アナウンサーとして長年活躍し、“土曜競馬の声”として競馬ファンの間ではよく知られた存在である。
受賞作の概要
鉄道は日本競馬の発展とともに観戦客輸送の面から深い関わりを保ち続けてきた。言い換えれば、日本競馬の発展には鉄道の発展が欠かせなかった。明治時代から続く競馬場と鉄道の密接な関係を、丹念に集めた豊富な資料をもとに、アナウンサーらしい軽快な論調で縦横に語り尽くす、鉄道ファンを競馬に誘引する仕掛けが詰まった読み応えのある作品。
受賞理由
明治時代からの競馬と鉄道の密接な発展の歩みを、豊富な資料と綿密な現地踏査により、往時の雰囲気も含めて分かりやすくまとめた力作であり、競馬を知らない人を競馬場に誘う魅力に満ちた作品であることが評価されました。
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競馬と鉄道
あの“競馬場駅”は、こうしてできた -
矢野 吉彦
(参考)
JRA賞馬事文化賞は、当該年度において文学、評論、美術、映画、音楽、写真、公演等を通じ馬事文化の発展に特に顕著な功績のあった者に授与します。
受賞者
原 良馬氏(競馬解説者)
受賞理由
原良馬氏は、スポーツ紙競馬記者を経て、昭和63年からはフリーの競馬解説者として現在まで活躍されており、活動実績は50年近くにおよびます。厩舎取材のさきがけであるとともに、土曜日の競馬中継での解説はもとより、日曜日は各地のウインズでのトークイベントへの出演などで、競馬ファンとの直接的なふれあいを通じ、中央競馬の社会的認知とファン層の拡大に多大な貢献があったことから今回の受賞となりました。
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原 良馬
(参考)
JRA賞馬事文化賞功労賞は、永年にわたり馬事文化の発展および振興に顕著な功績のあった者(当該年度に至るまで概ね30年以上の永年にわたり活動実績のある者)に授与します。
梯 久美子 氏 (ノンフィクション作家)
小長谷有紀 氏 (国立民族学博物館 教授)
酒井 忠康 氏 (世田谷美術館 館長)
末崎 真澄 氏 (馬事文化財団 参与)
畑山 光伸 氏 (中央競馬馬主社会福祉財団 理事長)
坂東 賢治 氏 (毎日新聞社 論説室専門編集委員)
本村 凌二 氏 (東京大学 名誉教授)
山本 容子 氏 (銅版画家)
2018年度のJRA賞馬事文化賞は、2017年11月から2018年10月末までの1年間に出版・制作等された馬・馬事に関する文化作品について、内容を個々に検討のうえ、昨年12月の第1回選考委員会を経て、本日の第2回選考委員会で、矢野吉彦氏の「競馬と鉄道 あの“競馬場駅”は、こうしてできた」に決定しました。
なお、功労賞については、原良馬氏が競馬解説を通じて永年にわたり馬事文化の発展および振興に特に顕著な功績のあったものと認められるとして、委員会の推薦があり授与が決まりました。